関西弁の「よばれる」の意味|ごちそうになる時の言い方

関西弁のよばれるの意味を表すアイキャッチ

当サイトの記事は編集部が関西弁の一般的な使われ方を調べて独自に執筆しています。意味や使い方は地域・世代によって違うことがあります。

関西の人の家でお茶を出された時、「ほな、よばれます」と言うのを聞いて、『誰かに呼ばれたの?』と不思議に思ったことはありませんか。

結論から言うと、関西弁の「よばれる」は「ごちそうになる」という意味の言葉です。この記事を読めば、よばれるの意味と使い方、「呼ばれる」との関係、使う時のちょっとしたマナーまで分かります。

目次

関西弁の「よばれる」とは?意味は「ごちそうになる」

先に結論

関西弁の「よばれる」は、食べ物や飲み物をごちそうになるという意味です。「ほな、よばれます」なら「では、いただきます」という意味になります。

よばれるは、大阪など関西の広い地域で使われる言葉です。人から食べ物や飲み物をすすめられて、ありがたくいただく時に使われるんです。

例えば、こんな言い方をします。

  • 「ほな、よばれます」(=では、いただきます)
  • 「お茶よばれてもええですか」(=お茶をいただいてもいいですか)
  • 「昨日、友達の家でご飯よばれてきた」(=昨日、友達の家でご飯をごちそうになってきた)

『名前を呼ばれる、の「呼ばれる」と同じ言葉なの?』と気になった方もいるはずです。実は、もとは同じ「呼ばれる」から来ていて、意味が「ごちそうになる」の方に広がった言葉なんです。

ていねいで、やわらかい響きがある

よばれるには、相手の好意をありがたく受け取る気持ちがこもっています。「食べる」とそのまま言うより、ひかえめで感じのよい言い方になるんですね。

そのため、よその家や目上の人の前でも使いやすい言葉です。年配の方を中心に、今も日常の中でよく聞かれますよ。

地域や世代による差

よばれるをふだん使うかどうかは、地域や世代、家庭によって違います。若い世代では「いただきます」「ごちそうになります」と言う人も多いので、言い方の一つとして知っておきましょう。

「よばれる」は「呼ばれる(招かれる)」から来た言葉

意味の広がりの目安

よばれるは、「呼ばれる(招かれる)」から来た言葉です。食事に招かれることが、そのまま「ごちそうになる」の意味になった、と考えるとつかみやすいですよ。

食事の席に招かれることを、標準語でも「お呼ばれする」と言いますよね。関西のよばれるは、そこからもう一歩進んで、「招かれて食べる」「すすめられていただく」ことそのものを指すようになった言葉です。

だから、わざわざ招待された時だけでなく、その場でお茶やお菓子を出された時にも使えます。『ちょっと上がっていき』と言われて出されたお茶でも、「よばれます」でいいんです。

標準語の「お呼ばれ」との違い

標準語の「お呼ばれ」は、食事会や結婚式などに招待されることを言う時に使われます。招かれることに意味の重心があるんですね。

一方、関西のよばれるは、出された物をいただくことに重心があります。「お茶よばれる」「ご飯よばれる」のように、食べ物や飲み物と一緒に使うのが特徴です。

言葉意味の重心例文
よばれる(関西)出された物をいただく「お茶よばれます」(=お茶をいただきます)
お呼ばれ(標準語)招待される「結婚式にお呼ばれする」
呼ばれる(標準語)名前を呼ばれる・招かれる「先生に呼ばれる」

「よばれる」の形の変わり方

よく聞くよばれるの形
  • いただきます=よばれます
  • ごちそうになった=よばれた・よばれてきた
  • いただこうか=よばれよか
  • ごちそうになってもいい?=よばれてもええ?

よばれるは、標準語の「呼ばれる」と同じように形が変わります。後ろに付く言葉で少しずつ意味合いが変わるので、よく使う形を見ておきましょう。

標準語関西弁例文
いただきますよばれます「ほな、よばれます」(=では、いただきます)
ごちそうになったよばれた「お昼よばれた」(=お昼をごちそうになった)
ごちそうになってきたよばれてきた「親戚の家でよばれてきた」(=親戚の家でごちそうになってきた)
いただこうかよばれよか「せっかくやし、よばれよか」(=せっかくだから、いただこうか)
ごちそうになってもいい?よばれてもええ?「これ、よばれてもええ?」(=これ、いただいてもいい?)
ごちそうになりましたよばれました「えらいよばれました」(=たくさんごちそうになりました)
よばれるの形の変わり方の早見図

「よばれよか」は自分たちに言う言葉

「よばれよか」は、「よばれようか」が縮まった形です。すすめられた物を前に、一緒にいる人と「いただこうか」と声をかけ合う時に使われますよ。

「えらいよばれました」はお礼の言葉

「えらいよばれました」は、たくさんごちそうになった後に言うお礼の言葉です。「えらい」はここでは「とても」という意味で、帰り際によく聞かれますね。

『ごちそうさまと何が違うの?』と思った方もいるはずです。ごちそうさまと同じように使えますが、相手の家に招かれた時などは、よばれましたの方がしみじみとした感謝が伝わります。

よばれるの使い方と例文

よばれるがよく出てくる場面
  • よその家でお茶やお菓子を出された時
  • 親戚の集まりでご飯をすすめられた時
  • 職場でおすそ分けをもらった時
  • ごちそうになったことを人に話す時

よばれるは、食べ物や飲み物をいただく場面ならいろいろなところで使えます。ここでは場面ごとの例文を見ていきましょう。

よその家で使う例文

  • 「おおきに、ほな遠慮なくよばれます」(=ありがとう、では遠慮なくいただきます)
  • 「お茶だけよばれて帰りますわ」(=お茶だけいただいて帰りますね)
  • 「こないだはえらいよばれまして」(=この前はたくさんごちそうになりまして)

「おおきに」は「ありがとう」という意味の関西弁です。よばれますと一緒に使うと、ていねいでやわらかい印象になりますよ。

職場や友達同士で使う例文

  • 「おすそ分け?ほな一個よばれるわ」(=おすそ分け?じゃあ一個いただくね)
  • 「差し入れのお菓子、よばれてもええ?」(=差し入れのお菓子、いただいてもいい?)
  • 「みんなでよばれよか」(=みんなでいただこうか)

人に話す時の例文

  • 「昨日、隣の家で晩ご飯よばれてん」(=昨日、隣の家で晩ご飯をごちそうになったんだ)
  • 「法事でお寿司よばれてきたわ」(=法事でお寿司をごちそうになってきたよ)

すすめる側はどう言う?

よばれるは、ごちそうになる側の言葉です。では、すすめる側はどんな言い方をするのでしょうか。関西では、こんな声かけをよく耳にしますよ。

  • 「お茶でも飲んでいき」(=お茶でも飲んでいって)
  • 「よかったら食べてって」(=よかったら食べていって)
  • 「遠慮せんと、よばれて」(=遠慮しないで、召し上がって)

最後の例のように、すすめる側が「よばれて」と言うこともあります。『どうぞ食べてね』という気持ちを、相手の立場に立って言う形なんです。

子どもに教える時の例文

よばれるは、よその家での行儀を子どもに教える時にも使われます。ていねいな言い方を身につけてほしい、という気持ちがこもっていますね。

  • 「よばれる時は、ちゃんとありがとう言いや」(=ごちそうになる時は、ちゃんとありがとうと言いなさい)
  • 「たくさんよばれたら、ごちそうさん言うんやで」(=たくさんごちそうになったら、ごちそうさまと言うんだよ)

会話の中ではこんな感じ

「せっかく来てくれたんやし、お茶でも飲んでいき」(=せっかく来てくれたんだから、お茶でも飲んでいって)

「ほな、ちょっとだけよばれます」(=では、少しだけいただきます)

こんなふうに、すすめてくれた相手への返事として使われることが多い言葉です。

帰り際のやりとりも見てみましょう。

「えらいよばれました、ごちそうさんでした」(=たくさんごちそうになりました、ごちそうさまでした)

「またいつでも来てな」(=またいつでも来てね)

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「よばれる」と「いただく」「ごちそうになる」の違い

よばれる
  • 関西を中心に使われる
  • すすめられて受け取る感じが強い
  • 年配の方を中心によく聞く
いただく
  • 全国で使われる標準語
  • 自分から食べる時にも使える
  • どんな相手にもそのまま通じる

よばれると「いただく」は、出された物を食べる場面ならほぼ同じように使えます。違いは、よばれるには「相手にすすめられて」という意味合いが入っているところです。

そのため、自分で買ってきた物を食べる時に「よばれる」とは言いません。人から出された物、ふるまわれた物を口にする時の言葉なんですね。

言葉使える場面例文
よばれる人から出された物をいただく「お茶よばれます」(=お茶をいただきます)
いただく出された物・自分の物の両方「いただきます」
ごちそうになる人にお金を出してもらう・ふるまわれる「先輩にごちそうになる」

「呼ばれる」の意味で使う時もある

関西でも、よばれるを「名前を呼ばれる」「招かれる」という標準語の意味で使うことはもちろんあります。どちらの意味かは、前後の言葉で判断しますよ。

  • 「先生によばれた」(=先生に呼ばれた)
  • 「お茶よばれた」(=お茶をごちそうになった)

食べ物や飲み物の名前が近くにあれば、「ごちそうになる」の意味だと考えて大丈夫です。

関西には、よばれるのように暮らしに根づいた言葉がたくさんあります。例えば、片付けることを言うなおすや、「あとで」の意味で使うまたも、標準語と意味がずれやすい言葉ですね。

関西以外の人が「よばれる」を使う時の注意

よくある失敗

関西以外の人に「お茶よばれます」と言うと、「誰に呼ばれたの?」と聞き返されることがあります。意味が伝わりそうにない相手には、「いただきます」と言い換えておきましょう。

よばれるは、関西の外ではあまり知られていない使い方です。標準語の「呼ばれる」と同じ音なので、かえって取り違えられやすいんですね。

一方で、関西の人の家でごちそうになった時に「よばれます」と言えれば、相手にとってもうれしいひと言になります。ていねいな響きの言葉なので、失礼に受け取られることはまずありませんよ。

場面使いやすさひと工夫の例
関西の人の家でごちそうになる時使いやすい「ほな、よばれます」
職場のおすそ分け使いやすい「一個よばれます」
関西以外の人に伝わらないことがある「いただきます」と言い換える
改まった食事の席相手による「頂戴します」でもよい

使ってみるならこの一言から

関西の人との会話で使ってみたい方は、すすめられた時の返事として言う形から試すのがおすすめです。場面がはっきりしているので、意味もすっと伝わりますよ。

  • 「ほな、よばれます」(=では、いただきます)
  • 「ちょっとだけよばれます」(=少しだけいただきます)
  • 「えらいよばれました」(=たくさんごちそうになりました)

関西弁の全体像を知りたい方は関西弁とは?特徴と使われる地域を読んでみてください。ほかの言葉は関西弁一覧で紹介しています。

よくある質問

関西弁の「よばれる」とはどういう意味ですか?

「ごちそうになる」という意味です。「ほな、よばれます」なら「では、いただきます」という意味になります。

よばれるは「呼ばれる」と同じ言葉ですか?

もとは同じ「呼ばれる(招かれる)」から来た言葉です。食事に招かれることから、「ごちそうになる」の意味で使われるようになったと考えられます。

「お呼ばれ」と関西の「よばれる」は違いますか?

標準語の「お呼ばれ」は招待されることに重心があります。関西のよばれるは、出された食べ物や飲み物をいただくことに重心があります。

自分で買った物を食べる時も「よばれる」と言いますか?

言いません。よばれるは、人から出された物やすすめられた物をいただく時に使う言葉です。

よばれるは失礼な言い方ですか?

いいえ、ていねいでひかえめな言い方です。相手の好意をありがたく受け取る気持ちが伝わります。

関西以外の人がよばれるを使ってもいいですか?

関西の人の家などでごちそうになる時なら、使っても喜ばれることが多いです。関西以外の人には「いただきます」と言う方が伝わりやすいです。

まとめ

この記事の要点
  • 関西弁の「よばれる」は「ごちそうになる」という意味
  • 「呼ばれる(招かれる)」から来た言葉
  • 「ほな、よばれます」「えらいよばれました」の形でよく使われる
  • 人から出された物をいただく時に使い、自分で買った物には使わない
  • 関西以外の人には「いただきます」と言い換えると伝わりやすい
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関西弁ドットコム 編集部

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