当サイトの記事は編集部が関西弁の一般的な使われ方を調べて独自に執筆しています。意味や使い方は地域・世代によって違うことがあります。
関西の人に「それ、テレコになってるで」と言われて、何のことか分からずに固まってしまった経験はありませんか。
結論から言うと、関西弁の「テレコ」は「互い違い」「逆」「入れ違い」という意味です。この記事を読めば、テレコの意味と使い方、語源の説、関西以外で使う時のコツまでまとめて分かります。
テレコとは?関西弁での意味
関西弁の「テレコ」は、二つのものが入れ替わっている・互い違いになっている状態を指す言葉です。左右・順番・前後が逆になっている時によく使われます。
「テレコ」は、大阪など関西の広い地域で日常的に耳にする言葉です。カタカナで書かれることが多いですが、ひらがなで「てれこ」と書くこともあります。
意味の中心は「二つのものが本来と入れ違いになっている」こと。片方だけがおかしいのではなく、二つがセットで入れ替わっているのがポイントです。
例えば、こんな言い方をします。
- 「靴下テレコに履いてるで」(=靴下、左右違うのを履いてるよ)
- 「順番テレコになってる」(=順番が入れ違いになってる)
- 「この二つの書類、テレコに入れてもうた」(=この二つの書類、逆の封筒に入れてしまった)
『じゃあ「逆」と言えばいいのでは?』と思う方もいるかもしれません。ただ、テレコには「AとBが入れ替わっている」という、ちょっと具体的なイメージがあるんです。
標準語に言い換えるとどうなる?
テレコをぴったり一語で言い換えるのは、実は少し難しいです。場面によって、次のように訳し分けると自然になります。
| 場面 | 関西弁 | 標準語での言い方 |
|---|---|---|
| 左右の取り違え | 靴、テレコやん | 靴、左右逆だよ |
| 順番の入れ違い | 発表の順番テレコにしよか | 発表の順番を入れ替えようか |
| 色や柄の違い | 靴下テレコで履いてる | 靴下、違う色のを片方ずつ履いてる |
| 書類や物の取り違え | 封筒テレコに入れてた | 封筒を取り違えて入れてた |
| 交互に並べる | 赤と白、テレコに並べて | 赤と白を交互に並べて |
「交互に」の意味で使うこともあるので、「逆」「入れ替え」「互い違い」「交互」の4つを覚えておくと、ほとんどの場面に対応できますよ。
テレコの使い方と例文
- 靴や靴下、手袋の左右を取り違えた時
- 発表や出番の順番が入れ違った時
- 二つの物を逆の場所にしまった時
- 予定や担当を交換する時
- 色や柄を交互に並べる時
テレコは、身の回りのちょっとした「入れ違い」にとても便利な言葉です。家の中でも職場でも、気軽に使われています。
身の回りの物での例文
まずは一番よく聞く、物の取り違えの例です。
- 「あんた、スリッパテレコやで」(=あなた、スリッパが左右逆だよ)
- 「イヤホン、右と左テレコに付けてたわ」(=イヤホン、右と左を逆に付けてたよ)
- 「コップとお茶碗、棚テレコにしまってるやん」(=コップとお茶碗、棚を逆にしまってるじゃない)
家族の間でよく出てくるのは、靴下の左右がバラバラの時ですよね。慌ただしい朝、玄関先で「それテレコちゃう?」と声をかけられる場面は、関西ではおなじみです。
順番や予定での例文
物だけでなく、順番や予定の入れ替えにも使います。
- 「今日と明日のシフト、テレコにしてもらわれへん?」(=今日と明日のシフト、交換してもらえない?)
- 「説明の順番、テレコの方が分かりやすいな」(=説明の順番、逆の方が分かりやすいね)
- 「資料のページがテレコになってるで」(=資料のページが入れ違いになってるよ)
職場では「担当をテレコにする」のように、役割を入れ替える意味で使われることもあります。
会話の中ではこんな感じ
実際のやりとりを見てみましょう。
「なあ、その靴下、柄テレコちゃう?」(=ねえ、その靴下、柄が違わない?)
「ほんまや、急いでたからテレコに履いてもうたわ」(=本当だ、急いでたから違うのを履いちゃった)
こんなふうに、責めるというより「あ、ズレてるよ」と軽く教えてあげる時の言葉です。言われた側も笑って済ませられる、やわらかい響きがあります。
「テレコにする」「テレコになる」の言い分け
テレコは、後ろに続く言葉で意味合いが少し変わります。わざと入れ替えるのか、気づいたら入れ替わっていたのか、の違いです。
| 形 | ニュアンス | 例文(標準語訳) |
|---|---|---|
| テレコにする | わざと入れ替える | 「席、テレコにしよか」(=席を交換しようか) |
| テレコになる | いつの間にか入れ替わる | 「ラベルがテレコになってもうた」(=ラベルが入れ違いになってしまった) |
| テレコに〜する | 逆の状態で何かをする | 「ボタンをテレコにかけてるで」(=ボタンを掛け違えてるよ) |
| テレコテレコに | 交互に何度も | 「赤と青、テレコテレコに置いてって」(=赤と青を交互に置いていって) |
『どれも同じに見える』と思うかもしれません。ただ、「テレコにする」は提案や相談、「テレコになる」はうっかりミスの場面で出てくることが多いんです。
「あべこべ」「さかさま」とはどう違う?
『あべこべやさかさまと同じ意味なのでは?』と感じる方も多いはずです。似ている言葉ですが、イメージには少し違いがあります。
| 言葉 | イメージ | 例 |
|---|---|---|
| テレコ | 二つが入れ替わっている | 左右の靴、二人の順番 |
| あべこべ | 本来と反対になっている | 言うこととやることが反対 |
| さかさま | 上下や前後が逆 | 絵を上下逆に掛ける |
| 互い違い | 二種類が交互に並ぶ | 白と黒を交互に置く |
テレコは「ペアになっている二つ」が入れ替わる時にぴったりの言葉です。一枚の絵の上下が逆になっているだけなら、関西でも「さかさま」と言う方が自然ですよ。
- 「この絵、さかさまに飾ってるで」(=この絵、上下逆に飾ってるよ)
- 「AとBの答え、テレコに書いてもうた」(=AとBの答え、逆に書いてしまった)
「二つのうちどっちがどっち」という話になった時が、テレコの出番だと覚えておきましょう。

関西弁のほかの身近な単語も知りたい方は、関西弁一覧もあわせて見てみてください。
関西弁ドットコム
標準語を入れるだけ|関西弁変換ツール
いつもの文章を入れると、関西弁風の言い回しに変換します。例文づくりや、関西弁の雰囲気をつかむのにどうぞ。
無料関西弁変換ツールを使う※変換は端末内で完結し、入力した文章は送信されません。
テレコの語源・由来は歌舞伎という説
テレコの由来は、歌舞伎で二つの筋を交互に進める「てれこ」から来たという説が有力です。テープレコーダーの略から来たという話は俗説とされています。
テレコの語源には、いくつかの説があります。その中でよく知られているのが、歌舞伎の世界の言葉から来たという説です。
歌舞伎では、二つの物語の筋を交互に進めていく演出を「てれこ」と呼んだと言われます。そこから「二つのものが入れ替わる」「互い違いになる」という意味に広がった、という考え方です。
テープレコーダー由来は本当?
『テレコって、テープレコーダーのことじゃないの?』と思った方もいるはずです。確かに、標準語では録音機の「テープレコーダー」を略して「テレコ」と呼ぶことがあります。
ただ、関西弁の「入れ違い」のテレコが録音機から来た、という話は俗説とされています。音が同じなので混ざりやすいのですが、意味も由来も別の言葉と考えておくと分かりやすいです。
| 言葉 | 意味 | 由来の説 |
|---|---|---|
| テレコ(関西弁) | 互い違い・逆・入れ違い | 歌舞伎の「てれこ」から来たという説が有力 |
| テレコ(標準語の略語) | テープレコーダー | 「テープレコーダー」を短くした言い方 |
方言の語源は、はっきり一つに決められないことが多いです。「こういう説がある」くらいの気持ちで、会話のネタにしてみてください。
テレコはどこで使う?地域と世代の違い
テレコは大阪など関西の広い地域で使われる言葉です。ただし、どのくらい日常的に使うかは地域・世代・家庭によって違います。
テレコは、関西弁の中でもよく知られた単語の一つです。大阪だけでなく、関西のほかの地域でも耳にすることがあります。
ただ、方言はとても個人差が大きいもの。家族の中ではよく使うけれど、友達同士ではあまり言わない、という人もいます。
世代による使い方の違い
年配の方を中心に、ごく自然に使われている言葉です。若い世代でも、家族から聞いて覚えて使っている人は少なくありません。
一方で、「意味は分かるけど自分ではあまり言わない」という若い人もいます。テレコに限らず、関西弁の単語は世代によって使う頻度が変わることが多いんです。
- 関西の広い地域で意味が通じやすい
- 年配の方を中心によく使われる
- 若い世代は「逆」「入れ替え」と言うことも多い
- 家庭によってよく使うかどうかが違う
関西弁そのものの範囲や特徴を知りたい方は、関西弁とは?特徴と使われる地域で詳しく紹介しています。
関西以外の人がテレコを使う時の注意
関西以外の人との会話でいきなり「テレコ」と言うと、意味が通じず話が止まってしまうことがあります。初めて使う相手には、言い換えを添えると安心です。
テレコは、関西の外ではあまり知られていない言葉です。ビジネスの場や、初対面の人との会話でいきなり使うと、「え、何?」と聞き返されることも。
だからといって、使ってはいけない言葉ではありません。言い方さえ工夫すれば、関西以外の人に使っても大丈夫ですよ。
どの場面ならOK?
使いやすさを場面別にまとめると、次のようになります。
| 場面 | 使いやすさ | ひと工夫の例 |
|---|---|---|
| 関西の友達や家族と | 使いやすい | そのままでOK |
| 関西以外の友達と | 言い換えを添える | 「テレコ、つまり逆になってるよ」 |
| 職場の雑談 | 相手によって | 関西出身の同僚なら通じやすい |
| 会議や書類 | 避けた方が無難 | 「入れ違い」「取り違え」と書く |
| 初対面の人と | 避けた方が無難 | 標準語で伝える |
『せっかく覚えたし使ってみたい』という気持ち、よく分かります。そんな時は「関西弁でテレコって言うんだけど」とひと言添えるだけで、会話のきっかけにもなりますよ。
関西の人に使う時のコツ
関西の人に向けて使うなら、基本的にはそのままで大丈夫です。ただ、標準語のイントネーションのまま無理に関西弁っぽく話すと、少し不自然に聞こえることがあります。
単語だけ取り入れて「靴下、テレコになってるよ」のように標準語の文の中で使う方が、自然に聞こえやすいです。
「テレコやで」と言われた時の返し方
関西の人に「それテレコやで」と言われたら、ズレを教えてもらったと受け止めて大丈夫です。返し方の例も挙げておきますね。
- 「ほんまや、ありがとう」(=本当だ、ありがとう)
- 「え、どっちとどっちがテレコ?」(=え、どれとどれが入れ違い?)
- 「わざとテレコにしてんねん」(=わざと入れ替えてるんだよ)
意味が分からない時は「テレコってどういう意味?」と素直に聞いてみてください。関西の人にとっては身近な言葉なので、すぐに教えてもらえるはずです。
テレコと一緒に覚えたい関西弁
テレコと同じく、関西以外では意味がずれやすい単語があります。セットで覚えておくと、関西の人との会話がぐっと分かりやすくなります。
テレコのように、日常の中でさらっと出てくる関西弁はたくさんあります。中でも、標準語と意味がずれやすいものを知っておくと便利です。
| 関西弁 | 意味 | 例文 |
|---|---|---|
| なおす | 片付ける | 「使たらなおしといてな」(=使ったら片付けておいてね) |
| めっちゃ | とても | 「めっちゃおいしい」(=とてもおいしい) |
| また | あとで・今度 | 「それ、またするわ」(=それ、あとでするね) |
| えらい | しんどい・とても | 「今日えらいわ」(=今日は疲れた) |
特に「なおす」は、標準語の「修理する」と勘違いしやすい言葉です。詳しくは関西弁の「なおす」の意味で紹介しています。
「えらい」も「偉い」と勘違いしやすいので、関西弁の「えらい」の意味もあわせて読んでみてください。標準語の文を関西弁にしてみたい時は、関西弁変換ツールで遊んでみるのもおすすめです。
よくある質問
テレコは関西弁で何という意味ですか?
「互い違い」「逆」「入れ違い」という意味です。靴の左右や順番が入れ替わっている時に「テレコになってる」のように使います。
テレコの語源はテープレコーダーですか?
テープレコーダーから来たという話は俗説とされています。歌舞伎で二つの筋を交互に進める「てれこ」から来たという説が有力です。
「てれこ」とひらがなで書いてもいいですか?
はい、ひらがなで「てれこ」と書くこともあります。カタカナの「テレコ」で書かれることの方が多い印象です。
テレコは関西の人なら誰でも使いますか?
関西の広い地域で通じやすい言葉ですが、よく使うかどうかは地域・世代・家庭によって違います。意味は分かるけれど自分ではあまり言わない、という人もいます。
「テレコにする」と「テレコになる」はどう違いますか?
「テレコにする」はわざと入れ替える時、「テレコになる」は気づいたら入れ違いになっていた時に使うことが多いです。席や担当の交換は前者、ラベルや書類の取り違えは後者のイメージです。
仕事のメールでテレコを使ってもいいですか?
関西以外の人も読むメールや書類では、「入れ違い」「取り違え」と書く方が伝わりやすいです。口頭の雑談で使う程度にしておくと安心です。
まとめ
- 関西弁の「テレコ」は「互い違い・逆・入れ違い」という意味
- 靴下の左右や順番が入れ替わった時によく使う
- 語源は歌舞伎の「てれこ」という説が有力で、テープレコーダー由来は俗説
- 使う頻度は地域・世代・家庭によって違う
- 関西以外の人には言い換えを添えると伝わりやすい





コメント