当サイトの記事は編集部が関西弁の一般的な使われ方を調べて独自に執筆しています。意味や使い方は地域・世代によって違うことがあります。
関西の人に「自分、どこから来たん」と聞かれて、『自分って、わたしのこと』と戸惑ったことはありませんか。関西弁では、自分や相手の呼び方が標準語と少し違うんです。
結論から言うと、関西弁の「自分」は、自分のことだけでなく相手(あなた)を指す時にも使われます。この記事では、「自分」の2つの意味と、うち・わい・あんた・われなど一人称・二人称の意味と温度感が分かります。
関西弁の「自分」は「あなた」の意味もある
関西弁の「自分」は、一人称(わたし)と二人称(あなた)の両方で使われます。「自分、元気?」のように相手に話しかける文の頭に来たら、たいてい「あなた」の意味です。
標準語で「自分」と言えば、話している本人のことですよね。関西でも一人称の「自分」は使いますが、相手を指す二人称の「自分」もよく耳にします。
二人称の「自分」の例文
- 「自分、どこ行くん?」(=あなた、どこに行くの?)
- 「自分、なんか食べた?」(=あなた、何か食べた?)
- 「それ、自分のちゃうん?」(=それ、あなたのじゃないの?)
- 「自分、関西の人ちゃうやろ」(=あなた、関西の人じゃないでしょ)
どれも、相手の顔を見て話しかける場面です。「あんた」「お前」より角が立ちにくく、ほどよい距離感で呼べる言い方として使われています。
名前を知らない相手や、名前で呼ぶほど親しくない相手にも使いやすいのが、二人称の「自分」の便利なところです。
一人称の「自分」と見分けるコツ
一人称の「自分」は「自分はこう思うで」のように、自分の考えを話す時に出てきます。二人称の「自分」は、問いかけや相手への指摘の文で出てくることが多いです。
| 文 | どちらの意味? | 標準語訳 |
|---|---|---|
| 「自分、もう帰るん?」 | 二人称 | あなた、もう帰るの? |
| 「自分は残るわ」 | 一人称 | わたしは残るよ |
| 「自分のこと好きやねん」 | 文脈しだい | あなたが好き/自分が好き |
3つ目のように、どちらの意味か迷う文もあります。そんな時は、前後の会話で見分けるしかありません。関西の人同士でも、笑いながら『どっちの自分やねん』と聞き返すことがあるんですよ。
「自分」が二人称になった理由
なぜ「自分」が相手を指すようになったのか、はっきりした理由は分かっていません。いくつかの説が言われていますが、どれか1つに決まっているわけではないんです。
ただ、関西で育った人にとっては、子どものころからふつうに聞いている呼び方です。標準語の人が「君」「あなた」を使い分けるのと同じ感覚で、自然に使われていますよ。
「自分」を使った早口言葉ふうの言い回し
「自分」が2つの意味を持つことを使った、言葉遊びのような言い回しもあります。早口で言うと、聞いている方が混乱して笑いになるんです。
- 「自分、自分のこと自分って言うけど、自分って誰のことやねん」(=あなた、自分のことを自分って言うけど、自分って誰のことなの)
関西弁の早口言葉は、関西弁の早口言葉でも紹介しています。
関西弁の一人称一覧
- うち=女性がよく使う
- わい・わし=男性、くだけた言い方
- 俺・僕・わたし=関西でもふつうに使う
- あて=古風な女性の一人称
関西弁の一人称は、「うち」「わい」のように方言らしいものと、標準語と同じものがまざっています。年齢や性別、場面によって使い分けられているんです。
| 一人称 | 主に使う人 | 温度感・メモ |
|---|---|---|
| うち | 女性 | 親しみがあり、かわいい響き |
| わい | 男性 | くだけた・やや古風 |
| わし | 男性 | 年配の方を中心に |
| あて | 女性 | 古風。今はあまり聞かない |
| 俺・僕 | 男性 | 関西でもふつう |
| 自分 | 男女 | 一人称にも使う |
「うち」は女性の定番
「うち」は、関西で女性がよく使う一人称です。子どもから大人まで、幅広い世代で耳にします。
- 「うち、それ好きやねん」(=わたし、それが好きなんだ)
- 「うちも行きたい」(=わたしも行きたい)
「うち」は、自分の家や家族のことを指す時にも使います。「うちのおかん」なら「うちの母」の意味です。
「わい」「わし」は男性の一人称
関西弁の一人称で、男性の言い方として知られるのが「わい」と「わし」です。どちらもくだけた言い方で、ふだんの会話で使われます。
- 「わいはええわ」(=俺はいいよ)
- 「わしが行ったるわ」(=俺が行ってやるよ)
ただ、今の若い世代では「俺」「僕」を使う人も多いです。「わい」は少し古風な響きがあり、親しい間柄で冗談まじりに使われることもあります。
「俺」「僕」「わたし」との使い分け
関西でも、一人称でいちばんよく使われるのは「俺」「僕」「わたし」です。関西弁で話していても、一人称だけは標準語と同じ、という人はたくさんいます。
- 「俺、明日休みやねん」(=俺、明日は休みなんだ)
- 「わたしもそれ思っててん」(=わたしもそれを思っていたんだ)
語尾が関西弁なら、一人称が標準語でも十分に関西らしく聞こえます。『関西弁なら「うち」「わい」を使わなきゃ』と気にしなくて大丈夫ですよ。
「あて」は古風な女性の言い方
「あて」は、古風な女性の一人称です。昔の大阪や京都の言葉として知られていますが、今の日常で使う人はあまりいないと言われます。
- 「あては知りまへん」(=わたしは知りません。古風な言い方)
年配の方の昔話や、昔の大阪を描いた作品の中で耳にするくらいの言葉です。関西以外の人が使うと、お芝居のように聞こえるかもしれませんね。
家族の呼び方「おかん」「おとん」
一人称・二人称と一緒に覚えておきたいのが、家族の呼び方です。関西では、母親を「おかん」、父親を「おとん」と呼ぶ言い方がよく知られています。
- 「おかん、今日の晩ごはん何?」(=お母さん、今日の晩ごはんは何?)
- 「うちのおとん、へんこやねん」(=うちの父、頑固なんだ)
ただ、家庭によっては「お母さん」「お父さん」と呼ぶことも多いです。どの呼び方を使うかは、家ごとにかなり違うんですね。
関西弁の二人称「あんた」「お前」「あんさん」
二人称は、相手との距離感がそのまま表れます。「あんた」は親しみ、「お前」はくだけた言い方、「あんさん」「おまはん」は古風な言い方です。
関西弁で「あなた」の言い方を知りたい方も多いですよね。関西では、あなたの代わりに「あんた」「自分」がよく使われます。
「あんた」は親しみのある呼び方
「あんた」は「あなた」がくだけた言い方です。関西では、家族や友達、近所の人との会話で親しみを込めて使われます。
- 「あんた、ごはん食べたん?」(=あなた、ごはんは食べたの?)
- 「あんた、あんた、ちょっと聞いて」(=ねえねえ、ちょっと聞いて)
「あんた、あんた」と重ねるのは、相手の注意を引きたい時の呼びかけです。早口で「あんたあんた」と言うと、にぎやかな関西らしい響きになりますよ。
「お前」はくだけた言い方
「お前」は関西でも標準語と同じく、親しい友達同士などで使われるくだけた呼び方です。言い方によってはきつく聞こえるので、相手を選ぶ言葉です。
- 「お前、それほんまか?」(=お前、それは本当か?)
関西弁では「お前」と言う代わりに「自分」を使う人もいます。「自分、それほんま?」の方が、やわらかく聞こえやすいんです。
「あんた、うちのこと好きなん?」の温度
「あんた」は、恋愛の場面でも使われることがあります。親しい相手に向けると、ぐっと距離の近い言い方になるんです。
- 「あんた、うちのこと好きなん?」(=あなた、わたしのことが好きなの?)
- 「あんたがおってくれてよかった」(=あなたがいてくれてよかった)
一方で、言い方によっては相手を突き放すようにも聞こえます。「あんたなあ」と低い声で言うと、少しあきれている時の言い方になりますね。
「自分」と「お前」と「あんた」の違い
3つとも相手を指す言葉ですが、受け取られ方は少しずつ違います。下の表で、温度感の違いを見てみましょう。
| 呼び方 | 温度感 | 使いやすい相手 |
|---|---|---|
| 自分 | ほどよい距離感 | 友達・知り合ったばかりの人 |
| あんた | 親しみ・近い距離 | 家族・親しい友達 |
| お前 | くだけた・強め | ごく親しい友達 |
| 〜さん | 丁寧 | 職場・目上の人 |
初対面に近い相手には「自分」、家族には「あんた」と使い分けている人もいます。関西の人の呼び方を聞くと、相手との距離感が分かることもありますよ。
「あんさん」「おまはん」は古風
「あんさん」「おまはん」は、どちらも古風な二人称です。昔の大阪の商人言葉や、年配の方の言葉として知られています。
今の日常で耳にすることは少なく、時代劇や昔の大阪を描いた作品で聞く言葉、というイメージかもしれませんね。

関西弁の「われ」「ワレ」の意味と注意
「われ」を相手に向けて使うと、かなりきつく、喧嘩腰に聞こえる言い方です。冗談でも、初対面の人や目上の人、関西以外の人には使わない方が安心です。
関西弁の「ワレ」と聞くと、怖い言葉というイメージがある方もいるはずです。実は「われ」は、もともと自分を指す一人称の言葉でした。
二人称の「われ」はけんか腰
関西の一部の地域では、「われ」が相手を指す二人称として使われます。その場合、かなり乱暴な言い方になります。
- 「われ、なにしてんねん」(=お前、何をしてるんだ)
ドラマや映画の強い役のセリフとして耳にすることが多いのは、この使い方です。ふだんの会話で使う人はかぎられていて、関西の人がみんなこう話すわけではありません。
一人称の「われ」は改まった言い方
一人称の「われ」は、「われわれ」「われ先に」のように、標準語の中にも残っています。こちらは乱暴な意味はありません。
関西弁の強い言葉の温度感は、関西弁の怒った時の言葉でくわしく紹介しています。
関西以外の人が呼び方を使う時の注意
- 関西の友達には「自分」を試してみる
- 「あんた」は親しい相手だけに
- 「われ」「お前」は避ける
- 職場では「〜さん」と名前で呼ぶ
関西弁の呼び方を覚えると、使ってみたくなりますよね。関西以外の人が使うなら、「自分」がいちばん試しやすいです。
ただ、関西以外の人に「自分、どう思う?」と言うと、意味が伝わらないこともあります。相手が関西の人かどうかで使い分けるのがおすすめです。
『自分って言われて、どっちの意味か分からない』と思った時は、気軽に聞き返してみてください。関西の人も、笑って教えてくれることが多いですよ。
職場では名前で呼ぶのが安心
関西の職場でも、上司や取引先を「自分」「あんた」と呼ぶことはまずありません。標準語の職場と同じように、「〜さん」「〜部長」と名前や役職で呼ぶのが一般的です。
同僚同士の雑談なら、「自分、今日お昼どうする?」のような言い方を耳にすることもあります。相手との関係を見ながら、少しずつ合わせていくのがいいですね。
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よくある質問
関西弁の「自分」はどういう意味ですか?
一人称の「わたし」と、二人称の「あなた」の両方で使われます。相手に話しかける文の頭に来たら、たいてい「あなた」の意味です。
関西弁で男性の一人称は何ですか?
「わい」「わし」が関西弁らしい言い方ですが、今は「俺」「僕」を使う人も多いです。「わし」は年配の方を中心に使われます。
「うち」は男性も使いますか?
一人称の「うち」は主に女性が使います。ただ「うちの家」「うちの会社」のように家や所属を指す時は、男女ともに使います。
関西弁の「ワレ」はどういう意味ですか?
相手に向けて使うと「お前」のかなり乱暴な言い方になります。もともとは自分を指す一人称の言葉で、「われわれ」などに残っています。
「あんた」は失礼な言い方ですか?
関西では家族や親しい相手に親しみを込めて使うことが多い言葉です。ただ、目上の人や初対面の人に使うと失礼に聞こえることがあるので、相手を選んで使いましょう。
関西弁で「あなた」はどう言いますか?
「あんた」「自分」がよく使われます。職場など改まった場面では、「〜さん」と名前で呼ぶのが一般的です。
まとめ
- 関西弁の「自分」は、一人称と二人称(あなた)の両方で使われる
- 一人称は、女性の「うち」、男性の「わい」「わし」、古風な「あて」など
- 二人称は、親しみの「あんた」、くだけた「お前」、古風な「あんさん」「おまはん」
- 二人称の「われ」はけんか腰に聞こえるので使わない方が安心
- 関西以外の人は、まず関西の友達に「自分」を試すのがおすすめ





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