関西弁の「さら」の意味|「さらの服」は新品のこと・まっさらとの関係

関西弁のさらの意味を表すアイキャッチ

当サイトの記事は編集部が関西弁の一般的な使われ方を調べて独自に執筆しています。意味や使い方は地域・世代によって違うことがあります。

関西の人に「これ、さらやで」と言われて、『お皿のこと?』と思わず聞き返しそうになったことはありませんか。

結論から言うと、関西弁の「さら」は「新品」「まだ使っていない」という意味の言葉です。この記事を読めば、さらの意味と使い方、「さらっぴん」「まっさら」との関係、聞き間違えないコツまで分かります。

目次

関西弁の「さら」とは?意味は「新品・未使用」

先に結論

関西弁の「さら」は、新品・まだ誰も使っていない状態を表す言葉です。「さらの服」なら「新品の服」という意味になります。

さらは、大阪など関西の広い地域で使われる言葉です。服や靴、ノートなど、身の回りの物がまだ新しい時によく使われますよ。

例えば、こんな言い方をします。

  • 「さらの靴おろしてん」(=新品の靴をおろしたんだ)
  • 「これ、まださらやで」(=これ、まだ新品だよ)
  • 「さらのタオル出しといたで」(=新しいタオルを出しておいたよ)

『新しいなら「新品」でいいのでは?』と思った方もいるはずです。さらは「新品」より口に出しやすく、ふだんの会話になじむ言い方なんです。

「さら」が表すのは「まだ使っていない」こと

さらの中心にあるのは、「まだ誰も使っていない」という感覚です。買ったばかりでも、一度使ったら「さら」とは言いにくくなります。

そのため、お店で買ったばかりの物だけでなく、家にしまってあった未使用の物にも使われます。「引き出しにさらのノートあるで」(=引き出しに新しいノートがあるよ)のような言い方ですね。

地域や世代による差

さらをどのくらい使うかは、地域や世代、家庭によって違います。関西の人でも「新品」「新しい」と言うことが多い人もいるので、言い方の一つとして知っておきましょう。

「さらの服」「さらっぴん」の使い方

さらのよく使う形
  • 物の前に付けて「さらの服」
  • 文の終わりで「まださらや」
  • 強めて言う時は「さらっぴん」
  • 標準語と同じ仲間の「まっさら」

さらは、物の名前の前に「の」を付けて使うのが基本です。「さらの服」「さらの靴」「さらのノート」のように、ほとんどの物に付けられますよ。

文の終わりに置いて、「これさらや」(=これは新品だ)と言うこともあります。「や」は標準語の「だ」にあたる関西弁ですね。

関西弁標準語訳例文
さらの〜新品の〜「さらの服着ていこ」(=新品の服を着ていこう)
さらや新品だ「これまださらや」(=これはまだ新品だ)
さらっぴん新品そのもの「さらっぴんの自転車」(=ぴかぴかの新品の自転車)
まっさらまったく新しい「まっさらなノート」(=まったく新しいノート)
さらに近いほぼ新品「一回しか使てへんから、さらに近いで」(=一回しか使っていないから、ほぼ新品だよ)
さらの意味と使い方の早見図

「さらっぴん」は少しおどけた強い言い方

「さらっぴん」は、さらをさらに強めた言い方です。「ぴかぴかの新品」というような、うれしさや自慢の気持ちが込もることが多いですよ。

  • 「見て、さらっぴんの靴やねん」(=見て、ぴかぴかの新品の靴なんだ)
  • 「さらっぴんやから、汚さんといてな」(=新品そのものだから、汚さないでね)

さらっぴんは、少しおどけた響きがある言い方です。年配の方が使うことも多く、聞くとなんだか楽しい気分になる言葉ですよね。

さらとよく一緒に使う言葉

さらは、ほかの言葉とセットで出てくることがよくあります。セットで覚えておくと、聞いた時にすぐ意味が分かりますよ。

一緒に使う言葉例文標準語訳
おろす「さらの靴おろそ」新品の靴を使い始めよう
まだ「まださらやねん」まだ新品なんだ
〜のまま「さらのまま置いてる」新品のまましまってある
開けてへん「さらで開けてへんで」新品で開けていないよ

「おろす」は、新しい物を初めて使うことです。標準語でも「新しい靴をおろす」と言いますが、関西ではさらと組み合わせて「さらおろす」のように言うこともあるんです。

さらと「新しい」は少し違う

『さらと新しいは同じでしょ?』と思うかもしれません。ほとんど同じ場面で使えますが、さらは「まだ使っていない」ことに重きがあります。

例えば、買ってから何度も着た服は、買った時期が最近でも「さら」とは言いにくいです。反対に、何年もしまってあった服でも、一度も着ていなければ「さら」と言えますよ。

  • 「去年買うたけど、まださらやで」(=去年買ったけど、まだ新品だよ)
  • 「先週買うたけど、もう何回も着たからさらちゃうわ」(=先週買ったけど、もう何回も着たから新品じゃないよ)

さらを使った例文と会話

さらがよく出てくる場面
  • 新しい服や靴をおろす時
  • 未使用の物を人にあげる時
  • 新品かどうかを確かめる時
  • 家族に新しい物の場所を伝える時

さらは、日常のちょっとした場面でよく使われます。場面ごとの例文を見てみましょう。

服や持ち物の例文

  • 「明日はさらのシャツ着ていくわ」(=明日は新しいシャツを着ていくよ)
  • 「さらの靴やから、ちょっと足痛いねん」(=新品の靴だから、少し足が痛いんだ)
  • 「入学式はさらのランドセルでいこな」(=入学式は新品のランドセルで行こうね)

物をあげる・ゆずる時の例文

  • 「これさらやから、よかったら使て」(=これは新品だから、よかったら使って)
  • 「もろたけど使てへんねん、まださらやで」(=もらったけど使っていないんだ、まだ新品だよ)
  • 「さらのまま置いてたわ」(=新品のまましまっておいたよ)

人に物をゆずる時に「さらやで」と言われると、気持ちよく受け取れますよね。使っていないことを伝える、ちょっとした気づかいの言葉でもあるんです。

家の中での例文

  • 「さらの歯ブラシ、洗面所の棚にあるで」(=新しい歯ブラシは、洗面所の棚にあるよ)
  • 「さらのゴミ袋出しといて」(=新しいゴミ袋を出しておいて)
  • 「タオルさらに替えといたで」(=タオルを新しいのに替えておいたよ)

会話の中ではこんな感じ

「そのカバンかわいいな、新しいん?」(=そのカバン、かわいいね。新しいの?)

「そうやねん、今日おろしたばっかりのさらやで」(=そうなんだ、今日使い始めたばかりの新品だよ)

こんなふうに、新しい物をほめられた時の返事として使われることもよくあります。うれしい気持ちがそのまま出る、明るいやりとりですね。

もう一つ、新品かどうかを確かめる場面も見てみましょう。

「このノート、使てええやつ?」(=このノート、使っていいもの?)

「ええよ、さらやから好きに使い」(=いいよ、新品だから好きに使いなさい)

もう一つ、物をゆずる時のやりとりも見てみましょう。

「これ、もらってええの?」(=これ、もらっていいの?)

「ええで、さらのまま余ってたやつやし」(=いいよ、新品のまま余っていたものだから)

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「さら」の語源と「まっさら」との関係

標準語の「まっさら」と同じ仲間

さらは、標準語でも使う「まっさら(真っさら)」と同じ系統の言葉です。「まっさら」から「まっ」を取った形と考えると、意味がつかみやすくなりますよ。

『さらってどこから来た言葉なの?』と気になった方もいるでしょう。さらは、「まっさら」と同じ「さら」で、新しい・手つかずという意味を持つ言葉だと言われています。

漢字では「新」や「更」の字を当てることがある、とも言われます。ただ、方言の語源ははっきりしないことが多いので、「まっさらと同じ仲間」くらいに覚えておくのがちょうどいいですよ。

さら(関西でよく聞く)
  • 新品・未使用の物に使う
  • 「さらの服」と物の前に付ける
  • ふだんの会話で気軽に使う
まっさら(全国で使う)
  • まったく新しい・手つかず
  • 物にも気持ちにも使える
  • 「まっさらな気持ち」とも言う

「まっさら」は気持ちにも使える

まっさらは、物だけでなく「まっさらな気持ちで始める」のように気持ちにも使えます。一方の関西弁のさらは、物が新品であることに使うのが中心です。

  • 「まっさらな気持ちでがんばろ」(=まっさらな気持ちでがんばろう)
  • 「さらのノートで勉強始めよ」(=新しいノートで勉強を始めよう)

さらを使った言い方は地域によって幅がある

さらは関西の広い地域で聞かれますが、使い方には家庭や地域で少しずつ差があります。「さらっぴん」はよく言うけれど「さら」だけでは言わない、という方もいるんです。

関西の人と話していて違う言い方に出会ったら、それも一つの使い方として受け止めてみてください。方言は、人や地域ごとの違いを楽しめるのがいいところですよね。

「さら」と「お皿」を聞き間違えないコツ

よくある失敗

「さらやで」を「皿やで」と聞き間違えて、話がかみ合わなくなることがあります。前後に「の」が付いているか、物の名前が続くかに注目してみましょう。

さらとお皿の「皿」は、同じ「さら」という音です。関西以外の人が最初にとまどいやすいのが、ここなんです。

見分けるコツは、言葉のつながり方です。「さらの靴」のように後ろに物の名前が続けば、ほぼ「新品」の意味だと考えてよいでしょう。

聞こえた言い方意味見分けのポイント
さらの靴新品の靴後ろに物の名前が続く
まださらやまだ新品だ「まだ」が付いている
お皿取って食器の皿「お」が付いている
皿洗いして食器の皿食事や台所の話

関西以外の人が使う時の注意

さらは、関西以外ではあまり知られていない言い方です。関西の外の人に「さらの服」と言っても、意味が伝わらないことがあります。

親しい関西の人との会話なら、使ってみると喜ばれることもあります。初めての相手やお店では、「新品」と言った方が確実に伝わりますよ。

使ってみるなら、「これさらなん」(=これ新品なの)のような短い質問から始めるのがおすすめです。意味がはっきりしているので、関西の人にもすっと伝わります。

場面使いやすさひと工夫の例
関西の家族や友達との会話使いやすいそのまま「さらやで」
関西以外の人に伝わらないことがある「さら、つまり新品」と添える
お店での買い物避けた方が無難「新品ですか」と聞く
フリマなどのやりとり相手による「新品・未使用」と書く

関西の物の言い方には、ほかにも独特なものがあります。片付けることを「なおす」と言う使い方は、関西以外の人がとまどいやすい言葉の代表です。

詳しくは関西弁の「なおす」の意味で紹介しています。物の呼び名は関西弁の物の呼び名一覧、ほかの言葉は関西弁一覧にまとめています。

関西弁の全体像を知りたい方は、関西弁とは?特徴と使われる地域もあわせて読んでみてください。

よくある質問

関西弁の「さら」とはどういう意味ですか?

「新品」「まだ使っていない」という意味です。「さらの服」なら「新品の服」となります。

「さらっぴん」とはどういう意味ですか?

さらを強めた言い方で、「ぴかぴかの新品」という意味です。うれしさや自慢の気持ちが込もることが多い、少しおどけた響きの言葉です。

「さら」と「まっさら」は同じ意味ですか?

同じ系統の言葉です。関西弁のさらは物が新品であることに使うのが中心で、まっさらは「まっさらな気持ち」のように気持ちにも使えます。

さらの語源は何ですか?

標準語の「まっさら」と同じ「さら」で、新しい・手つかずという意味を持つ言葉だと言われています。漢字では「新」「更」を当てることもあるとされますが、はっきりとは分かっていません。

一度使った物も「さら」と言いますか?

一度使うと「さら」とは言いにくくなります。ほとんど使っていない物は「さらに近い」「ほぼさら」のように言うことがあります。

新品のことを関西弁で何と言いますか?

「さら」や「さらっぴん」と言うことがあります。もちろん「新品」「新しい」もふつうに使われます。

「さら」と「お皿」はどう聞き分けますか?

後ろに物の名前が続くかどうかで見分けるのがコツです。「さらの靴」なら新品の靴、「お皿取って」なら食器の皿です。

まとめ

この記事の要点
  • 関西弁の「さら」は「新品・未使用」という意味
  • 「さらの服」のように物の前に付けて使うのが基本
  • 「さらっぴん」はさらを強めた、少しおどけた言い方
  • 標準語の「まっさら」と同じ系統の言葉と言われる
  • お皿と聞き間違えないよう、言葉のつながり方に注目する
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関西弁ドットコム 編集部

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